知内町小谷石中の沢での酸性硫酸塩対策緑化工の試験施工・その2
2019年07月17日
令和元年7月17日、知内町小谷石中の沢の治山事業施工地の酸性硫酸塩対策試験施工の調査を行ったので報告します。
本試験施工は、非営利活動法人自然再生技術協会からの協賛を受け、当社のCSR活動の一環として、昨年10月18日に緑化不成積地に行ったものです。
施工内容は、㏗3程度の酸性硫酸塩への対抗策として、アルカリ成分(カルシウムイオン)の放出が長期に持続する強アルカリ資材のネオインパクト(転炉スラグ)と「DWファイバー」(木質チップを特殊解繊処理して陽イオン交換容量を高め、高濃度フルボ酸溶液である「フジミン」を添加した土壌改良剤)の混合物を酸性土壌の緩衝材として緑化不成績地に厚く貼り付け、その上から稲ワラを主体とした生分解性植生シート(フルボストロー:FSS-Ⅱ)を敷設し、中和対策と植生導入の安定化を図りました。そして、施工面の一部に、フルボ酸(フジミン500倍希釈液)を追加散水し、さらなる植物の生育促進と酸性緩衝能力向上の比較検証を行っています。
今回の調査結果は、一冬経過で雪のグライドにより、フルボストローマットのずり落ちや、DWファイバーの流出などを懸念していましたが、被害はなく、中和もされて、順調に緑化されていることを確認しました。
なお、確認した内容は、試験地を提供いただいた渡島総合振興局や知内町に情報提供しています。
今後も、毎年、確認調査を続けて、中和対策の永続性などを見てまいります。