北海道松前町法幢寺での孟宗竹林での間伐等・その2
令和元年11月12日(火)、北海道松前町(まつまえちょう)法幢寺(ほうどうじ)境内にある孟宗竹林で間伐等の作業を実施しました。
昨年の11月10日(土)の作業に続き、2度目の間伐となります。昨年は、過去の間伐材が林内に堆積し、この玉切り作業に多くの時間を費やしたため、間伐できた竹はわずかでしたが、本年は間伐に専念することができました。
法幢寺は、松前藩主松前家の菩提寺で、曹洞宗の寺院です。境内には「御霊屋(みたまや)」と呼ばれる歴代藩主の位牌が収められている建物があります。また、寺の裏手から松前藩主松前家墓所に繋がる通路があり、この墓所手前に、今回作業した孟宗竹林があります。この孟宗竹林は、松前藩の家老が佐渡から松前に移入したものがもとになっています。
孟宗竹林は、北海道では珍しい風景を醸し出し、また、過去の本州との交流の歴史を示すものとして、北海道の古都・松前の観光の一面を担っています。このような竹林を、健全な林とし、美しい景観づくり、竹材資源の有効活用に資する目的で、間伐を行いました。
間伐作業は、渡島総合振興局西部森林室主査の木村信平氏、地元松前町の鍋谷司氏、松前町商工観光課主査松浦慎也氏、当社の係長山下拓人、樹木医木戸口和裕の合計5名で行いました。作業は、間伐のほか、間伐木は竹炭にするため、100cmの長さに玉切ることや枝などを林外に搬出するための細断を行いました。
玉切りした竹材は、(有)ニシモク(代表取締役西川敏郎氏)様のご好意により、当日、同社社員の方3名がトラック2台で同社有地に運搬していただきました。後日、同社で竹炭化していただくことになっており、竹炭は竹林所有者や今回の参加者などに配布する予定です。
また、竹林の地力の増進のため、竹林の一部に、堆肥、遅効性固形肥料を施しました。堆肥は、岩見沢市の指導林家玉田孝氏が牛糞をベースにした堆肥で、同氏から寄贈されたものです。
施肥した所へは、フルボ酸の植物活性剤「フジミン」(販売元:サンスイ・ナビコ㈱)の500倍希釈液の散布を行いました。フルボ酸はキレート効果による養分の運び屋の役割をします。この竹林が活力にあふれることを期待して行っています。
今回の間伐で、林内がすごく明るくなったという達成感がありました。松前町には数か所の竹林がありますが、この法幢寺の竹林がその「モデル林」となる日も近づいてきました。
また、間伐した竹材は、お寺のご好意により、竹炭の利用以外に、竹とんぼをつくる楽しさを子供たちに広めている団体への材料としての寄贈や樹勢回復のための「割竹縦穴式土壌改良法」用資材として活用などする予定です。