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北海道当別町開拓記念樹イチイにおける「協働」での保全作業・その5

2020年11月09日

 令和2年11月4日(水)に、北海道当別町(とうべつちょう)当別神社境内に隣接した公園内にある当別町開拓記念樹イチイの雪吊りや施肥の作業を行いました。
 この日は、札幌市の最高気温は6.4℃、札幌市、旭川市、函館市などで初雪が観測された日です。3度目の雪吊りで、冬将軍を迎え撃つことを実感しながらの作業となりました。

 この日の参加者は、当別町環境生活課2名、当社から理事金井茂、樹木医木戸口和裕の計4名です。当別町との「協働」による保全作業は今回で5回目です。

 イチイの本年の夏季の状況は、新葉が増え、葉量が増えました。折損で大量の葉を失っていましたが、その復元が進んでいます。これまで4度に及ぶ施肥(主に堆肥及びフルボ酸の植物活性剤フジミン)の成果であると思っています。この施肥効果はイチイだけでなく、隣のハルニレの木にも及び、「胴吹き」が見られました。イチイに比べて胴吹きできる若さや活力が隣のハルニレにはあるようです。

イチイの葉の状況(2020.8.4)
イチイの葉の状況(2020.8.4)
隣のハルニレの胴吹き(2020.10.21)
隣のハルニレの胴吹き(2020.10.21)

 大正時代の良かれと思って作られたコンクリ―ト壁の植栽桝に囲まれていた根は、したたかにコンクリート壁を下からくぐり抜けて、木柵の外へも展開しています。このため、3度目の施肥からは、木柵の内外にも行ったことが、葉量の増加につながっていると思っています。

 コンクリート壁の植栽桝にしても木柵にしても、当時の設計者は根の分布域を過小評価していたのではないかと疑われます。もっとも、現代でも街路樹の植栽桝に見られるように、過小評価の傾向は続いており、このことを大変残念に思っています。
 さて、今回の5度目の施肥には、目玉があり、それは、縦穴式土壌改良法の実施です。これを含めた全作業の内容は以下のとおりです。

作業内容
(1)雪吊り用縄の再整備、雪吊り
 雪吊り用縄は二冬で使用できなくなり、今回、新たな縄に交換しました。保管庫の湿気が原因です。指導林家の故関口修氏が編んだ雪吊り頭部を見本にして、金井理事が同様に作成し、帆柱の先端に結束しました。
 この後、帆柱を立て、支柱を設置し、1本の縄を1本の枝に結ぶ作業を12本行って、雪吊り作業を終了しました。

着手前
着手前
新たに編んだ雪吊り頭部
新たに編んだ雪吊り頭部
完了後
完了後

(2)施肥
①縦穴式土壌改良法の縦穴の造成のため、細根が分布すると見られる柵外、柵内の約30か所をアースオーガによる掘削の実施

アースオーガによる掘削
アースオーガによる掘削


②混合土の作成(稚内珪藻土18Lにフジミン500倍希釈液14Lを含侵させたもの、深川堆肥(深川市の指導林家岡部誠二氏から寄贈された牛糞ベースのもの)30L、砂川堆肥(「砂川レイクサイドの会」から寄贈された豚糞ベースのもの)15L、DWファイバー20L)、縦穴への充填、細根分布域を重点に散布

混合土の作成
混合土の作成
混合土の充填
混合土の充填
混合土の充填
混合土の充填

③エアレーション及び遅効性固形肥料(まるやま1号)40個の埋設

エアレーション及び遅効性固形肥料の投入
エアレーション及び遅効性固形肥料の投入

④高度化成粒剤3Lの散布
⑤フジミン500倍希釈液40Lの散布

フジミン500倍希釈液の散布
フジミン500倍希釈液の散布

 最後に、中渡課長と、来春、雪吊りの撤去、施肥を行うことを打ち合わせて作業を終了しました。